「年齢なんて、始めない理由にはならない。」を体現する人。

若宮正子さんは、58歳からパソコンを独学で学び始め、81歳でスマートフォン向けゲームアプリ「hinadan」を開発したことで世界的に注目を集めました。
銀行を定年退職してからデジタルの世界に飛び込み、プログラミングやExcelを使った創作など、新しいことに次々と挑戦。現在もデジタルを通じて、シニア世代の可能性や「学び続けることの楽しさ」を発信しています。
「何歳からでも、新しいことは始められる。」
その生き方そのものが、多くの人に勇気を与えている存在です。
ここからは、若宮さんご自身に振り返っていただいた歩みを、当時の写真とともにご紹介します。幼少期から銀行員時代、デジタルとの出会い、そして現在の活動まで。若宮さんの好奇心と挑戦がどのように続いてきたのか、その軌跡をたどります。
これまで
生まれたのは、1935年4月。
当時は、新開地の杉並区の阿佐ヶ谷でした。
つつましいサラリーマン家庭の三人兄弟の末っ子でした。


一軒置いたすぐのところにあった幼稚園の3年保育コースに入りました。
キリスト教、プロテスタントの長老派の幼稚園で、幼児教育はこうあるべきというような厳しいながらも、しっかりした教育を受けました。(マリア様=自分)

父の勤務先は今でいう「マテリアル」の会社で、戦争が激しくなると、本社機構を分散して地方の拠点に移すことになり我々は兵庫県の生野鉱山へ引っ越しました。
写真は社宅(平社員用)です。
小学校・中学途中までここで育ちました。

小学校2年生の時に日本は戦争をはじめました。

当時、東京に住んでいた私たちは、モンペに防空頭巾以外の服装はできなくなりました。

こういう服装をさせられたのは「スコップで庭に防空壕を作るため」ではなく、常時この服装でいることが求められていたからなのです。
(空襲警報などが頻発すると、そのたびに着替えをしている暇はないからです)
高校卒業後は、大手の都市銀行に定年まで勤めました。
当時はまだ、週休二日制になっていなくて(土曜日は14時まで)会社の人とバスで土曜の夜中に現地について一泊。翌日一日遊んで、帰宅すると深夜でした。


当時民放で「職場対決プレイ」のような番組があり、 会社の命令で出場。
相手企業さんはANAさんでしたが大勝しました。
賞金は社会事業へ寄付したそうです。
デジタルとの出会い
デジタルの世界は急速に発達、 ついにパソコンというものが 売り出されました。
初期のころは 「高価なおもちゃ」「金食い虫の役立たず」とさげすむ人もいましたが、それなりに楽しめました。


ろくに、わからないくせに同年代の人に、 パソコンを教えていました。

その上に、プログラミングなんていうものにも興味を持ちました。「自分が遊びたいアプリを自分で作る」というのにわくわくしました。先生は宮城県にお住いの小泉勝志郎先生。対面での授業はめったにできないので、もっぱらオンラインで教えてただきました。
最近の活動
講演会

講演会は 月に7〜8回 、ご依頼があるので やっております。 遠隔地もありますし 準備もありますから 結構多忙です。

満席と伺いますと力が入ります。!

大規模な講演会は嬉しいのですが、後ろの席の方にちゃんと聞こえているか、ごらんいただけているかが気になります。

こういう小規模のお集まりですと「ホンネ」もお話しできます。
役所関係での活動


人生100年時代構想会議の構成員でした。

私がツーショットをお願いしたわけではありません。
国連でスピーチ




国連の社会開発委員会でスピーチをいたしました。
「高齢者」のデジタルリテラシーを高めることの重要性についてお話ししました。
Apple社のWWDCに招待されました


といいましても、WWDCでスピーチを したわけではありません。 CEOが紹介してくださっただけです。

このジャケットは「開発者」だけが着られるのだそうです。
海外での活動


エストニアでおじいちゃん、おばあちゃんとお孫さん向けに、ExcelArtでウチワの柄を作るワークショップをやりました。

アメリカのマイアミで
(珍しく寒い日でした)

中国で。
スローガンは Coding the Society 。



米国にて。
2018年11月 マスターカード(Master Card)社からイベントでの講演を依頼されました。
マイアミビーチのホテルで開催されたイベント会場では最先端の技術やバージン社の創業者リチャードブランソン氏など著名な方が講演。 エストニアのデジタル化を推進した元大統領、トーマス ヘンドリク,イルベス氏にお会いできました。


台湾にて。
国立台湾大学社会福祉学部教授のペイシャン・ヤン先生は、Excelアート講座や作品展を2015年のレガシーアート10周年記念イベントの講師としてお招きいただきました。


アプリ、ヒナダンの台湾語版ナレーションにも協力してくださいました。

2025年4月には、2024年末に翻訳出版された著書の出版と誕生日を祝ってくださいました。
先生のご尽力でネット対談をして以来お会いしたかったオードリータンさんとお会いできました。


2026年には本のサイン会も開催してくださいました。

台南の国立成功大学では人気のドラミングエクササイズを大学や地域の公民館などの講座に参加させていただきました。


シンガポール にて。
2022年のスマートエイジングフォーラムで講演していただいたデジタルオフィスのゴー所長を おたずねし、デジタルアンバサダーの活動を学ぼうとNPO ブロードバンドスクール協会の仲間である服部真湖さんたちとシンガポールを訪問しました。

2024年 日本大使館の河合直樹一等書記官を通じてデジタルオフィスでデジタルアンバサダーを担当するコリンさんを紹介していただきました。

現地で活躍するまほさんからはシンガポール社会科学大学(SUSS)老年学のケルビン・タン博士を紹介していただき、ドラミングエクササイズを体験しました。

まほさん(右)とリバークルーズ
2025年
Digital For LIFE 会場

真湖さんは通訳として応援してくださるだけでなく 特技の日本舞踊を披露し、参加者といっしょに炭坑節を踊ってくださいました。

HeatBeat@Bedock デジタルクラブで講演

2026 年
アジア最大のシニアイベントであるエイジングアジア(Aging Asia)では、SUSSのみなさまとステージに登壇。 91才を盛大に祝っていただきました。


Aging Asia 代表 ジャニスさんと
2026年 8月はSUSS 主催のシニアイベントやデジタルクラブで講演
イベントのオープニングではセンター



SUSS での講演は東京大学の飯島勝矢先生と 。手に持っているの神奈川県広報の表紙
SG Digital Office,Tampines West SCEC のご支援で多くの方に参加していただきメロウ倶楽部ヒナダンなどこれまでの活動をご紹介しました。
台湾から楊先生が応援にきてくださり、英語と中国語で会場との質疑応答に対応してくださいました。デジタルオフィスのGo 所長から花束をいただきました。






メロウ俱楽部(一般社団法人メロウ俱楽部) 理事
メロウ倶楽部は任意団体から一般社団法人として認可され「一般社団法人 メロウ倶楽部」として2022年10月1日にスタートしました。
シニア世代を中心に、インターネットやデジタルを活用して交流や学びを楽しむ全国ネットのコミュニティ。
オンラインでの活動だけでなく、勉強会やオフ会なども行っています。
メロウ倶楽部は、インターネット等を通じ誰ひとり取り残さない 生きがいのある豊かなデジタル生活を実現し、社会の発展に寄与することを目指しています。
メロウ倶楽部と共に活動を~呼びかけ 2022.10.1~
熱いこころざしを掲げて設立してから早くも23年!
日本全国から集まっている会員はシニアだけでも250人近い。
その約半分の人は10年以上継続し
苦楽を分かり合える生涯の友として楽しく付き合っている 。
「皆さん、なぜそんなに若いの?」とよく聞かれる 。
「社会や人間への好奇心を失わずに積極的に生きているから」と応じる 。

一般社団法人メロウ俱楽部は
- 高齢者による、高齢者のための団体。
- 自主運営で、費用は会員の年会費で賄い、役所や企業などからの支援は一切受けていない。
- 会員同士の交流(主としてオンライン)を通じ「高齢者自身の成長」を目指している。
- 社会貢献も積極的に行っている。
- ほぼ、すべてのサービスはオンラインで利用できるので、会員は日本国内だけでなく海外在住でも参加できる。
- また、健康上の理由などで外出が困難であっても参加が可能。
会員交流サイト
会員の中には、車椅子で生活している方、病気と向き合っている方、厳しいリハビリに励んでいる方など、さまざまな状況の方がいます。
それぞれに悩みや困難を抱えながらも、共通しているのは「毎日を明るく、前向きに生きよう」という気持ち。
この交流サイトは、そんな仲間たちが日々の出来事や思いを分かち合い、励まし合いながらつながる場所です。
趣味の部屋いろいろ



各種講演会
例:加齢性難聴ついて

リハビリ中の仲間をオンラインで激励


普段はネット上で、たまには対面で(オフ会)


熱中小学校(一般社団法人熱中学園) 教諭
熱中小学校(ねっちゅうしょうがっこう)は、廃校などの校舎を活用し、大人がもう一度学ぶ機会をつくる地域活性化プロジェクトです。
コンセプト:「もういちど7歳の目で世界を…」を掲げ、年齢や職業を超えた多様な大人が集う学び直しの場。




現在、20校程度が活動している

地域の特産品の六次産業化やビジネス化なども
お世話になっている方(まだたくさんいらっしゃいますが)
古川 亨 先生

(Tedxtokyoに登壇させていただいた際、熱いメールをいただきました。)
その後も、何やらかにやら、いろいろお世話になり、相談に乗っていただいたりしています。
Takumi Amano 様
エストニア訪問時にいろいろお世話になったばかりでなく、その後も、折あるごとに見識と実力に裏打ちされた価値ある適切なアドバイスをいただいています。
堀田一芙 様
現役の時も、いろいろ価値ある仕事をされておられるうえ、退職後に「熱中小学校」を立ち上げて軌道に乗せ、いまも運営の第一線で、ご活動しておられることころがすごいです。
その上、細やかな気配りのおできになる方です。
Lena Ryuji 様
単なるバイリンガルでおられるだけでなく、その場にふさわしい雰囲気づくりもお出来になる、深みあるお人柄です。海外であちこちご案内いただきましたが、こちらの好みなどに合わせてくださいました。頼りになるお友達です。
三好みどり 様
めちゃめちゃデジタルに強く、とても几帳面な方ですが、気軽に相談に乗っていただける方でもあります。すごく優しい方ですのでつい甘えてご無理をお願いしたりしています。
近藤則子 様
この世界では、街道一の大女親分です。どっしり構えて少しも慌てず大仕事をされる方です。 私も、いつも相談に乗っていただいています。
スマートフォン向けゲームアプリ「hinadan」
「hinadan」は、若宮正子さんが81歳のときに開発した、ひな祭りをテーマにしたスマートフォン向けゲームアプリです。
遊び方はとてもシンプル。
男雛・女雛、三人官女、五人囃子などのひな人形を選び、それぞれをひな壇の正しい位置に配置していきます。正しい場所に置くと鼓の音が鳴り、間違えても何度でもやり直すことができます。すべての人形を置けば全問正解です。
開発のきっかけは、シニアが楽しめるスマートフォンゲームが少ないと感じたこと。素早い指の操作を競うのではなく、ひな人形の並び方というシニア世代になじみのある題材を使い、ゆっくり楽しめるゲームとして作られました。
「シニア向けのアプリがないなら、自分でつくればいい。」
そんな発想から生まれた「hinadan」は、単なるゲームを超えて、年齢に関係なく新しい技術を学び、自分のアイデアを形にできることを世界に示す作品となりました。



第20回 電脳ひな祭り 2017 – The 20th Digital HinaMatsuri –
リンク集
シニア世代を中心に、インターネットやデジタルを活用して交流や学びを楽しむ全国ネットのコミュニティ。オンラインでの活動だけでなく、勉強会やオフ会なども行っています。若宮正子さんも活動に参加しています。
デジタル技術を活用し、子どもたちの学びや地域のコミュニケーション、国際交流などを支援するNPO法人。2004年の設立以来、ICTを暮らしや学びに役立てるためのさまざまな活動を行っています。若宮正子さんも理事として活動しています。